『普通の人がいい』という言葉の正体 (中編)
”年収500万円の独身男性”は稀少なり

2025年01月30日

一つ前のお話:『普通の人がいい』という言葉の正体(前編) ~”高望み”かどうかは決めつけられない~

 

【正体シリーズ】
『普通の人がいい』という言葉の正体 (中編)
 ~”年収500万円の独身男性”は稀少なりへ 


 

【前編】では、結婚相手に求める理想条件が、”高望み”かどうかは安易に決めつけられない、という話をしました。

この【中編】では、それをふまえて理想条件でよくでてくる「年収」について、一般的な現実をデータに基づいてお伝えします。

 

”高望み”かどうかは、人それぞれスペックや環境も違うので一概には言い切れません。

【前編】では、普通の男性の定義として星野源さんが取り上げられた、というニュースを引用しましたが、もし仮に女優の新垣結衣さんが「年収500万円以上の男性を希望します」と発言しても、おそらく多くの人がそれを”高望み”だとは思わなかったのではないでしょうか。

 

たとえば実家がお金持ちのお嬢様が、両親の意向も汲んで高収入の男性を求めるのも、ワガママだという印象は持だれません。

むしろ珍しくない傾向です。

超一流企業に勤め、ハイスペック男性に囲まれながら日々バリバリ働く女性が言ったならば、とても納得感があります。

「自分がこれぐらい稼いでいるのでパートナーにもそれ以上を求めたい」という方も少なくありません。

年収条件に関していうならば、いくらからが”高望み”なのかは、あくまでも人によるものなのです。

 

ここから一般的な現実をお伝えします。

年収500万以上の男性、こちらは、実は、母数が圧倒的に少ないです。

国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」 によると、日本人の年収の平均値は458万円でした。

男性の平均年収は563万円。

これだけで年収500万円は普通じゃないかという見方は早計です。

平均値には、年収が突出して高い人も含まれているため、実際の統計の真ん中数値(中央値)とは、乖離のある数字になっていることが多いのです。

 

実際、厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」等のデータによると、年収の中央値は約396万円でした。

男性の中央値は484万円。婚活女性の希望で一番多いボリュームゾーンの30代男性に絞ると417472万円。

都道府県別でも雇用形態別でもまた大きく開きが生じます。

正規雇用と非正規雇用だと年収に約250万円もの差、東京都と地方だと約100万円もの差が出てきます。

 

内閣府がコロナ禍以前に発表したデータによると、20代~40代で年収500万円以上のある未婚男性は15.9%でした。

女性の約半数は年収500万以上を望んでいるのに対し、それに応えられる40代以下の未婚男性は6人いて1人ぐらいというデータです。

 

800万も1000万も求めてないです。500万円台でいいんです」という人もいるでしょうが、30代独身男性で年収500600万円は、前述の統計値からみれば、その割合は『わずか6%』ほど。

 

20代~40代の未婚男性の約半数は年収300万以下というデータもあります。地方在住の非正規雇用勤務の方の実状ともいえます。

 

調査方法や時期によって多少変わるでしょうが、これが横たわる現実なのです。

いかに『年収500万円の独身男性』が稀少なのか、おわかりいただけたかと思います。

 

【後編に続く】

 

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