2025年02月06日
二つ前のお話:『普通の人がいい』という言葉の正体(前編) ~”高望み”かどうかは決めつけられない~
一つ前のお話:『普通の人がいい』という言葉の正体(中編) ~年収500万円の独身男性は稀少なり~
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【正体シリーズ】 |
前回の【中編】では、「普通の男性」の条件の1つ、”年収500万円”の独身男性が、どれだけ稀少な存在であるかを書きました。
本シリーズ最後となるこの【後編】では、さらにその点を掘り下げた上で、読者の皆様が思い描く「普通の人」についての定義を見つめ直す機会になれば幸いです。
すでにお伝えしてきた通り、30代&年収500万――何気なく求めてしまう希望条件ですが、現実的な視点で見ると大多数がこのハードルを超えられません。
これに学歴や身長という条件まで組み込むと…、考えるに及びませんよね。(さらに狭き選択肢!)
それらすべてのハードルを超えて、ようやく出会えた男性が「生理的に受け付けないタイプ」とか、「人間性がどうしても看過できない」なんて可能性だってありえるわけです。
地方においては、都心部よりも年収は下がる(物価も連動して低かったりもしますが)ので、ハードルをすべて超えている男性が未婚でいたとしても、一層のこと稀少性が高くなるわけです。
運よく見つかったとしても本来は壮絶極まる争奪戦(のはず)。
そうなっていないのならば、本人に結婚願望がないか、あるいは何かしら難を抱えた方なのか!?と勘ぐりたくなっても不思議じゃないですよね。
ここまでは、選ぶ側の視点で語ってまいりましたが、一番忘れてはいけないのは、結婚は「自分も相手から選ばれる必要がある」という点です。
この視点が欠落している人は案外多いです。
例えば、年収が300万円台の40代男性なのですが「子供が欲しいから相手は20代までだね。30代なら35まで。まあそこはルックス次第かな(笑)」という人が実際いらっしゃいました。
「そもそも、20代の女性が求める条件に、最初から○○様は、かすっていませんよ」と、ストレートには返さずとも、やんわり言葉を選んで現実を知っていただく必要はあります。
こちらもプロとして、かなわぬ夢を見させるほうがよほど無責任だからです。
“年収500万超えの独身男性”と同様に、“ひとまわり近く歳の離れた男性でも構わない”という20~30代前半の女性の母数も、実際多くはありません。
必然的にオファーは多くあるでしょうから、そもそも出会いに困っていない可能性が高く、ライバルは多いのです。いわゆる”人気者”状態な方から、あなたが選ばれる自信はありますか?
あくまで、希望や理想を高く持つのは自由ですが、現実は想像以上にシビアなのもまた事実として受け入れていただかねばならないのです。
こうした現実に直面して、お相手探しの条件をどうするかは・・・、最終的にご本人次第です。
周囲が最初からモチベーションを奪ってしまう必要はありません。
もしかしたら、奇跡的に希望にぴったりの出会いがあるかもしれないし、現実を知って見極めをすることで、初めて自分に見合った条件が見いだせる人もいるでしょう。
周囲の皆様は暖かく見守ってあげてください。
私たちはプロとして、時には厳しい現実をご理解いただかねばならないこともあります。
身近の誰も言ってくれないであろうことをお伝えする、現実的な傾向や情報を提供する、その方に見合った良き理解者として隣に座り、適切なタイミングでブレーキとアクセルを踏んでナビゲーションする、そうした寄り添いも必要ですし、そのためのアドバイスが私共の役目なのです。
あなたにとっての「普通」を一緒に考えてくれる、耳が痛くともそんな存在がいると心強いと思いませんか?
適度なタイミングで”相談”ができたら、心にゆとりを持てませんか?
インターネット上の顔も知らない無関係な他人から「夢ばっかり見るな。だから結婚できないんだ。」と提言(無責任発言?)されるよりも意義があるのではないでしょうか。
昨今、婚活を頑張る方に対するメディアの発言が「□□だから結婚できない」というような、少々否定的ニュアンスに傾いている風潮が感じられて、誠に遺憾です。
ネットニュースやSNSでの記事(コンテンツ)の閲覧数を稼ぐために、あえて強い言葉を用いて、本当に出会いに悩んでいる人を、無自覚にないがしろにしていないでしょうか。
これでは「婚活してる」と表立って言いづらく感じてしまい、活動に踏み切れない人を作ってしまいかねません。
ただ純粋に、真摯に、現実も受け止めながら一歩を踏み出そうとしている人もたくさんいるのに。
さて、あなたの婚活の中での「普通の人」の定義はどんなものでしょうか。
“普通”だと思っていた婚活に関する認識や条件は、実は“普通”ではなかったかもしれません。しっかりと見極めをしてみてください。
この記事が、少しでも婚活における「普通の人」という言葉に対する、”見誤り”や”幻想”が、正しく修正され、地に足のついた視点を持った婚活のキッカケになれば幸いです。
(完)